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    吉元ますめ (KADOKAWA MFコミックス)

    まあまあ(10点)
    2024年2月4日
    ひっちぃ

    東北地方の山奥にあるという架空の熊出村にはクマを祭った神社があり、その神社に仕える巫女、通称「くまみこ」である中学生の少女まちが、しゃべるクマのナツと暮らしていた。少年マンガ。

    たしかまとめサイトでやたらしまむらに詳しい少女が出てくるマンガとして取り上げられていたのが最初の出会いで、以来ゆるくて気軽に読めるマンガとして読み始めたのか、それとも2016年にアニメ化されたのを気に見始めたのか忘れてしまったのだけど、なんとなく惰性で読み続けていたのが完結したので、簡単に感想を書いておくことにする。

    この作品の一番おもしろいところは、しゃべるクマであるナツがすごく文明化していて、田舎少女まちよりもネットやパソコンや現代社会に詳しく、毎回まちと不思議なやりとりをすることだろうか。ナツはすごくやさしくて、何も知らないまちに丁寧に教えたり、わがままなまちのことをたしなめたりする。クマなのにw ナツは基本的には大人っぽいのだけど、まちのことが大好きで時に嫉妬もするところは人間っぽさがある。

    次に、舞台となっている熊出村には変わった村人たちが多くいること。役場に勤めているどこか勘違いの多いいとこのよしおくんや、彼の幼馴染で田舎には珍しいヤンキー娘のひびきを始めとして、どこかズレている面々がまちやナツに絡んでくる。自分が一番好きなのは、昼間は地味に役場で仕事をしている公務員だけど夜になるとボンデージ服に着替えて仮面姿ではっちゃけた行動をするきよりさんだろうか。

    まちは恥ずかしがり屋なので、特にロマンスは発生しない。いとこのよしおくんとは年が離れているし。内弁慶なので身内に対してはわりとわがままだけど、そうでない人にはおとなしい。都会にあこがれている。

    巫女の服がかわいい。アイヌっぽいとナツが言っているとのこと。まちは自分が巫女の仕事をしていることについてはそんなに疑問を持っておらず、むしろすすんでやっている。

    アニメで特に海外で話題になったエピソードとして、田舎の朴訥な子供たちの中で生意気な少女がフェミニストを気取って「セクシャルハラスメント!」「ドントタッチミー!(触らないで)」と流暢な英語で小生意気なことをいう回があり、笑った。田舎なのに、というギャップを利用したギャグが多いと思う。

    そのアニメ化では、いまホットな原作者と脚本家の行き違いが起きていたようで、芦原妃名子「セクシー田中さん」のように映像化のときに原作者や視聴者の一部が脚本に不満を表明していたらしいのだけど、逆に脚本家のほうが自殺を考えるぐらい追い詰められたらしい。ピクシブ百科事典の記事を読むとこの内容では脚本家が非難されるのもしょうがないなと思ったけれど、こっちは原作が足りない中でアニメとしてキリよく終わらせなければならないというオリジナルが求められる状況下で起きたことであり、脚本家に野心があったわけではないと思う。また、原作者は脚本に最初から関わらないと決めていたのに最後チクリと不満を表明するといったことをしており、その点では原作者にも非があるように思う。

    正直そこまでおもしろい作品ではなく、だいぶ前から惰性で読み続けていたと思う。結構意味不明な展開やエピソードが目立ち、読む側のセンスが要求されるというか、ゆるい作品にしては難解なところがあるので、マンガを読みなれていない人には勧められない。それでも最初の数巻程度であれば割と誰でも楽しめると思うので、気に入りそうなところがあるなら読んでみてもいいと思う。

    [参考]
    https://
    comic-walker.com/contents/detail/
    KDCW_MF01000004010000_68/

    (最終更新日: 2024年2月12日 by ひっちぃ)

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