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    監督:小林秀人 原作:畑健二郎

    駄作(-30点)
    2013年1月3日
    ひっちぃ

    わがままでオタクで引きこもりがちのお嬢様ナギに仕える執事のハヤテは、お嬢様をなんとかしようと友達のアイデアでその友達の田舎にみんなで行くことにする。自然豊かな田舎生活にあっというまに飽きたお嬢様ナギだったが、田舎に場違いな遊園地に迷い込んで遊んで行方不明になる。一行の前に髪を上げた謎の和服の女が現れて消えた。

    天然の女殺しで不幸の星の下に生まれついた生活力抜群の青年ハヤテが、お嬢様ナギに執事として仕えて惚れられ、学園(高校)では生徒会長ヒナギクその他多くの女生徒から好意を受けまくる、いわゆるハーレムもののサブカル系金持ち系バトルものギャグマンガの、原作からは少し外れた外伝的なエピソードとして作られた劇場アニメ版。

    自分はこのシリーズが大好きで、最初は原作を1巻だけ読んであまりの古臭さとベタさ加減に放り出したのだけど、アニメ版を見てみたらハマってしまい、結局アニメ全部見たあとに原作コミックスも全部買い揃えて今に至る。この劇場アニメ版は、興行成績次第では第三期アニメもありうるとかいう触れ込みだったので、これはファンとしてはぜひ見に行かなくては!とはしかしまったく思わず、2012年の年の暮れにひっそりと早朝にTOKYO MXで放送されたのを録画して見た。

    結論から言うとそれは正解だった。つまらん!この映画はつまらん!

    プロット原案を原作者である畑健二郎がやっているみたいなのだけど、この人にドラマチックな話を作らせちゃダメだと思う。とエラそうなことを書いてしまったけれど、自分だけじゃなくてネット上の意見としても、原作で同様に壮大なエピソードとなったアテネ編が不評なのを見ても明らかだと思う。そして興行成績のことは知らないけれど結果的に作られた第三期アニメも同じように新キャラまで投入してラスベガスを舞台にシリアスな話を展開していまいちだった。

    原作者は単行本のあとがきかなにかでアテネ編をずっと描きたかったといっているので、きっとドラマチックな話を作りたくてしょうがないんだろうなあ。でも読者が求めているものは違うんだということに気づいたのか、それともそんなことはとっくに分かっていたけれどここへきて仕方なく妥協したのか、最近の原作では日常系のこじんまりとしつつ濃密なキャラもの展開になっていたり、もう掲載誌の週刊少年サンデーを立ち読みしていないので知らないけれど、ナギを食った真のヒロインこと女生徒会長ヒナギクに急にまた焦点を当てるなどして迷走しているらしい。

    一度シリアスになったらしばらくずっと異世界に行ってしまい、まわりの魅力的な登場人物たちを放置して主人公たちだけで内省的に話が進んでしまうからつまらないのであって、登場人物を色々からめてドラマチックにしていけばいいんじゃないかと思ったけれど、どうも作者は内省的なのを作りたいみたいなのでどうしようもない。なんかこう、主人公ハヤテの周りに人がいっぱいいるけれど孤独にならざるをえないような展開にしてしまえないんだろうか?おなじSFっぽい超展開をやるのなら、心とか精神に作用するような仕掛けを作って話を展開できないのかなあ。

    映像の方の話も少しすると、登場人物の顔がいままでのアニメや原作と比べて丸くて違和感があった。でもこの絵柄は好き。良かったのかどうかは分からないけれど。

    自分はこのシリーズが好きなので、この作品も録画したものをエンコードして一応大事にとっておくことにしたけれど、もう駄作といっていい出来なのでファン以外は見ないほうがいいと思う。

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