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    西尾維新 (講談社 講談社BOX)

    傑作(30点)
    2011年5月25日
    ひっちぃ

    かつて強力な吸血鬼でいまは力のほとんどを失って幼女のなりをしている忍野忍の誘いにのってタイムスリップで一緒に過去に行ってしまった高校生男子・阿良々木歴が、昔に事故死して今は霊となって存在し仲良くしている永遠の小学生女子・八九寺真宵の命を救えないかどうか試みる。現代に戻ってきてみると世界はガラリと変わっていた。西尾維新による人気ライトノベル小説「化物語」シリーズの八冊目。

    作者自身が語っているように、今回は幼女二人との対話が中心となっている。表紙は小学生女子の八九寺真宵なのだけど、実際は金髪幼女で古めかしい言葉遣いの吸血鬼・忍野忍との対話で話が進む。うーん、さらりと説明してみたけど、とんでもない設定だなこの作品は。

    サブタイトルに「まよいキョンシー」とあるので八九寺真宵(まよい)が霊であることと何か関係あるのかと思いきや…。

    でも今回ストーリーは全然面白くない。ちょっとだけ先が気になるくらいか。

    忍野忍との対話がとても良かった。これだけで満腹になった。八九寺真宵との対話もあったっけ。読んでから少し時間がたったので忘れちゃった。

    違う時間軸の忍野忍が登場するのだけど、SFを使った仕掛けで想いを盛り上げているのかもしれないけど全然感動できなかった。あんまり狙う気がないのか描写もあっさりしてる。同じ時間軸の忍野忍がそれを見て照れたり悩んだりする描写も抑えられていた。よく飼いならされた読者なら想像で補うのが正しい読み方だろう(キリッ)。まあそんなものだよね読者なんて。

    (最終更新日: 2011年5月25日 by ひっちぃ)

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