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    田川ちょこ (芳文社 MANGA TIME COMICS)

    まあまあ(10点)
    2009年4月10日
    ひっちぃ

    高校一年生の背の低い女の子、山田ひかるが吹奏楽部に入って決まった楽器は、金管楽器でもっとも大きくて低い音が出るチューバだった。華やかなブラスバンドの中で、とても地味で馬鹿でかいチューバのことを楽しく自虐的に描いたギャグ4コママンガ。

    表紙を一目見て惹かれた。ミニスカートをはいておちょぼ口で楽しそうに大きなチューバを抱えている女の子。題のつけかたもすごくいいと思う。キャッチコピーの「ミニな彼女のどでかい相棒!!」も絶妙。

    正直作品の中身はそこまで面白くはないのだけど、ほのぼのとした日常がつづられていて普通に楽しめた。10kgもあるチューバを抱えた主人公の女の子がとことんチューバを自虐的に扱うところが良かった。演奏するときは股を開かないといけないし、大きなチューバの取りまわしで回りに迷惑を掛けたり、移動のときはトラックの荷台に一緒に乗っていったり。

    周りの登場人物として、トランペットを担当していてちょっと鐘音リンに似ているミーハー気味の女の子、地味でおとなしいけど天然ボケでとてもうまいトロンボーンの男の子、アルトサックスを担当していて昔は子役をしていた怪力美少女、底抜けに明るくてちょっといい加減な顧問の若い男の先生など。

    私はチューバは吹けないけど同じ低音楽器のエレキベースが好きなので余計にこの作品の自虐ネタが楽しめた。そうだよなあ。チューバはソロなんてめったにとらないし。珍しくソロを任せられたと思ったら船の汽笛をイメージした音だけだったり、低い音を出すときに音が割れると暴走族のバイクみたいな音が出るとか、クリスマスソングを吹いたら除夜の鐘の音だと言われたり、散々なところに何度かクスリと笑えた。

    基本的に取り立てて勧めるほどの作品ではないとは思うのだが、低音楽器に愛着がある人にだけはちょっと読んでみてと言ってみたい。

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