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    IKD

    最高(50点)
    2007年10月19日
    ひっちぃ

    ゲームを作るための技術を、ハードウェア寄りの技術であるDirectXやシェーダプログラミング、デザインパターンなどの設計技術、ゲーム独特の設計方法まで幅広く分かりやすくまとめているサイト。

    作者は生物学をオーバードクターしてから夢を諦めきれずプログラミングの勉強をし始めてついに2007年4月にゲーム会社への就職を果たしたIKDという人。

    アニメーション付きXファイルをDirectX9の比較的新しい機能で使うための方法をまとめたサイトはないものか探していてこのページにたどり着いた。

    感動した。

    この手の技術紹介系のページというのは、作者が自分の腕をアピールすることが主な目的だったり、技術を試すことに主眼が置かれていて実際に使う場面になると役に立たなかったり、サンプルコードと解説はあっても原理までは説明していなかったりするのだが、このサイトはそんな悪い点がほとんどない。

    その一番の理由は、作者自身が技術を習得している最中に理解が困難だった点について隠していないからだと思う。そしてそんな謙虚なところから始めながら、しっかり技術を根元から理解して解説してくれているので、読み終えたあとに気になる点があまり残らない。

    数学的なバックグラウンドがしっかりした上で、数学に溺れずに本当に使えるところだけを掬い取ってみせる。こんな人は特にネット上には本当に稀有だと思う。

    サイトには掲示板が用意されていて、そのルールが独特で面白い。一対多で原則として自分しか質問に答えないと宣言している。多対多だと回答者がエラそうな態度を取って掲示板が荒れることが多いからだと言っている。まさにそのとおりだと思った。民主的ではないし、従来のコミュニティの常識を覆しているが、これは画期的な方法だと思った。

    控えめで冗談まじりながら作者はサイトの出版を希望している。私はこのサイトは十分に出版に値する、いや出版されるべきだと思う。参考文献の紹介が行われていて作者はそれらに敬意を払っているが、私が見た限りでは内容の完成度で言えばこのサイトのほうが価値が高いと思う。まさに入門書と専門書を埋める価値ある内容で、こういう内容は需要が高いにも関わらず書こうという人がなぜか少ない。

    唯一心配なのが、作者がゲーム会社に入ってしまったので、仕事だけでなくプライベートの時間をこれからもコンテンツの充実に割けるのかということだ。これからもぜひ続けて欲しいと思った。

    [参考]
    http://marupeke296.com/
    GameMain.html

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    manuke.com