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最強呪族転生 ~魔術オタクの理想郷~ 4巻まで
黒魔術研究部に属し魔術やオカルトが大好きだった青年がトラックにひかれたと思ったら異世界に転生した。山奥の集落でひっそり暮らすマーレン族はかつて魔力の高さで世に轟いていたが、一族の中で魔術は寂れてしまい一部の人々が細々と受け継いでいるだけになっていた。アベル少年として転生した彼は、興味のおもむくままに魔術を猛勉強し無双する。Web小説が原作のファンタジーマンガ。

よく一緒に会社への愚痴を言い合っている同僚が勧めてくれたシリーズの第2弾。異世界ファンタジーかつ戦闘で無双する作品が好きだという彼の言葉どおりの作品だった。まあまあおもしろかったけれど…。

強大な魔力で無双する作品の一つとしてこの作品ならではの特徴を挙げると、最初は閉じた村から始まること、種族的な見た目により外の世界の人からこいつまさかあの種族の?的なのがあること、魔力に満ちた木を彫ってトーテムと呼ばれる魔術の触媒的なものを作って操ることなんかだと思う。魔術回路みたいなのを作って魔法のアイテムを作ったりもする。

作品自体の特徴としては、なにかと自分につきまとってくるかわいい妹がいて村の男の子たちから人気があるのだけど、案の定ブラコンかと思ったらなんとこの種族には兄弟姉妹婚という仕組みがあって…。まさかの展開になってびっくりした。

他にもなにかと突っかかってくるツンデレっぽい女の子とか、ふとしたことで助けたらすごく頼りにされてつきまとってくる女の子なんかが出てくるけれど、これといったロマンスにはならない。主人公は少年誌的なあまり恋愛に興味のない男の子なのか、それとも単に好みじゃないだけなのか。まだ展開が進んでいないのでよくわからない。

主人公のアベル少年は魔術が大好きなので色んな魔術を追求していくのかと思いきや、途中から冒険者として生きていくことに軸足が移り、強大な魔力を披露していくだけの展開になっていく。主人公がなにをしたいのかよくわからない。

冒険の途中でたまたま領主が自分の部下を動員して魔法の遺跡を調査しているところにでくわすので、行きがかり上その遺跡の調査を手伝うことになるのだけど、魔術が大好きな割に冷静にふるまっていた。

仲間ができるのだけど、こいつらもどういうキャラなのかよく見えてこない。お調子者の口だけ男のリーダーと、なぜかお金持ちだけど少年のことを頼ってくる謎の女の子。男の方は単に自分の好きに振舞いたいだけみたいだけど、女の子のほうはなにやら事情がある様子。

この作品で一番強い意志を持っているのは主人公の妹ちゃんで、主人公は妹ちゃんの思い通りにならないために動いているので、もう構造的にこの作品はおもしろくなりようがないと思う。なんなら妹ちゃんの願いが叶うといいなとさえ思ってしまう。

一応先が気になるので続きがあれば読んでもいいかなというぐらい。
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