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笑う大天使
高校生の少女史緒は、母親と二人で貧乏暮らしをしていたが、母が働きすぎて死に、金持ちの家に引き取られ、聖ミカエル学園というお嬢様学校に通うようになった。文緒はそこで気の合う仲間と出会い、生き別れになっていた実兄と触れ合い、世を騒がす事件を解決する。

ほのぼのとしたギャグまじりの人情劇を描く少女マンガ家・川原泉の同名作品を原作に、上野樹里主演で映画化されたもの。

私は確か原作を読んだ覚えがある気がするのだが本棚を探しても見つからなかった。どこかにまぎれてしまったのだろうか。

原作がそもそもユルい感じの作品だったせいか、それにもましてSFXっていうか今はVFXっていうのか奇妙奇天烈な演出で輪を掛けてユルくなっている。

作品の柱は多分三本あって、まずお嬢様学校でネコをかぶる主人公とその仲間たちの落差で笑わせるところが一つ。突如怪力を身につけた主人公と仲間たちがめちゃくちゃなアクションを繰り広げて盛り上がるのが二つ目。最後に生き別れていた実兄との心温まるやりとりがあって終わる。

化けの皮がはがれるところはもっときっちり作れば落差で結構笑えたと思うのだけど、ヘンな演出で普通に流れていっちゃったように思った。確か原作もあっさり流していたので意図通りなのかも。

アクションシーンは馬鹿っぽい。映画を盛り上げている部分。空騒ぎ感がするけどしょうがないか。馬鹿っぽいなりによくできている。フルCG(?)の上野樹里を作るほどのことかとあきれた。良い意味で。

実兄との触れ合いは、主人公が実兄と再会する日のことが断片的に語られたあと、主人公がそのとき感じていたことをラストシーンでポツリと語るところで一番の盛り上がりを見せる。ちょっと地味だけどじわじわくる。

なんか最近の邦画って変な演出が多いよなぁ。テレビとかだったら奇をてらって視聴者を引き止める必要があるんだろうけど、映画は席に座ったら大体最後まで見るんだろうから落ち着いた演出にすればいいのに。演出家ががんばっちゃうのかな。

演出もヘンなら脚本も筋もヘンで、特にいきなり怪力が身につくとこなんていったいどうしたいんだろうって思うんだけど、そういう作品なんだろうなあ。

私はマンガ全般が大好きで、よくマンガの映画化を痛烈に批判するのだけど、この作品に関しては結構基本的な部分で原作に忠実な気がして、映画ばかりを責められないように思う。っていうかなぜこの原作を映画化しようと思ったのだろう。不思議だ。

はっきり言えば駄作なのだけど、川原泉の世界を実写化したらこんな感じになる、というのが知りたい人は見てみるといいと思う。
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