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みいちゃんと山田さん 4巻まで
大学に通いながら新宿歌舞伎町のキャバクラで働く(仮称)山田マミ。そこへ知的障害が疑われる女の子みいちゃんが入ってきたのでなにかと世話を焼くようになる。青年マンガ。

まとめサイトで取り上げられていたので見てみた。すごく鬱な話だったけど目が離せなかった。とてもおもしろかった。

みいちゃんは童顔で若く見え、ちょっとドジだけどかわいい普通の女の子かと思われたが、よく店のグラスを割ったり、何度同じことを注意してもなおらなかったりと、マジモンのヤバい奴だった。

なんと彼女は小学生レベルの漢字すら読めず、計算もできないことがわかる。彼女のことをいじめようとする女が出てくる一方で、読み書き算盤を教えようとする女も出てくるが、みいちゃんはまったく勉強ができないどころか辛抱すらできないので投げ出してしまう。

そんな中でただ一人、根気強く彼女のいいところを見つけようとする山田さんだったが、想像を絶するみーちゃんのアレっぷりに疲れ、つかず離れずの距離を保つようになる。山田さん自身も進路や親との問題を抱えており、みーちゃんのことばかり気にはしていられなかったからだった。

物語はそんなみーちゃんが食いものにされて落ちていき、最終的には一話ですでに明かされているように何者かに殺されて遺体で見つかるところまでいくことになる。

彼女は誰とでも寝ていた。キャバクラのアフターだけでなく従業員や送迎運転手とも。そのときだけはみんなやさしくなるからだという。

それはいまに始まった事ではなかった。山田さんはあるとき、彼女の幼少期からの話を聞くことになる。これはあまり書かない方がいいだろうなあ。ぜひ衝撃の内容を味わってほしい。まあ多分ある程度までは誰もが想像できる話なんだけど。

なにげに絵がかわいい。みいちゃんはかわいくてちゃんとバカっぽいし、山田さんは夜職をやってるけど知性がにじみ出ている。みいちゃんにいじわるする女は性格の悪さが目つきにあらわれてるけどこいつもなんかかわいいw みいちゃんに勉強を教えて途中で投げ出す女も根はまじめでいい人な感じが表に出ている。線が一見不安定かに見えて意外と力強くしっかりしており読みやすかった。

みいちゃんの親友で似たもの友達のムウちゃんもいかにもそれっぽかった。ムウちゃんは周りのフォローもあっていい方向に向かっていたんだけど…。

読んだあとで自分のことも省みてしまった。自分はみいちゃんに比べたらまったく大した事ないんだけど、それでもこれまで十分かわいそうな目にあったり周りから利用されてきたりもしたし、自分の努力次第でもっといい方向にも動けたはずだよなあと思った。それが生きるってことなんだと思う。それに、これはもっと認めたくないことだけど、無意識に他人を利用してきたこともあったと思う。

この本は生の人生が描かれた素晴らしい作品だと思うので、ぜひ読んでみてほしい。
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