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とある魔術の禁書目録 1巻だけ
空想近未来の日本は、西東京に巨大な学園都市を作り上げ、そこで超能力の研究をしていた。そんな街で寮で一人暮らししながら高校に通っている上条当麻は、ほとんど能力を持たない落ちこぼれだったが、なぜかどんな超能力をも無効にする謎の力を持っていた。ある日、当麻の寮のベランダに銀髪碧眼のシスター服姿の少女が引っかかっていた。彼女を世話した当麻は、魔術師という異質な力を持つ組織に追われる彼女を守ろうとする。

竹宮ゆゆこ「とらドラ!」が面白かったので、最近人気がありそうなライトノベルで何か面白そうなものはないかと、単純に書店に平積みになっている一番刊行巻数が多かった本シリーズを手にとってみた。

うーん。これはひどい。

まず最初に設定の説明がてら強力な超能力少女が登場し、社会が子供の超能力の才能を引き出して階層的に育成していること、その中の落ちこぼれのはずの主人公の当麻が規格外の能力を持っていることが描かれる。って、これって樋口橘「学園アリス」のモロパクリじゃないの?ちなみにここで出てきた強力な超能力少女は1巻ではほとんど出番らしい出番がない単なる脇役で終わってしまう。

それから当麻の不運設定がわざとらしく説明されたあとで、ヒロインの「インデックス」が登場する。銀髪碧眼でシスター服というのはいいとして、幼稚な言葉遣い、腹を空かせていて主人公が冷蔵庫の中の腐りかけのものを食べさせてやると喜ぶ、でも怒ると「かじる」、恩を感じるヒロイン、そしておやくそくのエロネタ、とのっけから相当うんざりさせられる。

でもって主人公はそんな状況を割とすんなりと受け入れ、ヒロインとの情緒的なつながりが芽生え、彼女の不幸な境遇が語られ、彼女を助けたいと思うようになる。うーん、まあしょうがないか。なんか主人公の性格もこの手の物語にとって都合のいい、熱くて細かいことを気にせず、初対面の人間とぞんざいに会話できてしまうのが、ワンパターンでいい加減に思う。

ここまではまだそれでもマシだったと思う。萌えを演出するためのちょっと強引だけど強力な設定をいかに定着させるかの問題であって、読者はブーブー言うぐらいなら物語の世界に入っていけるよう進んで受け入れたほうがいいぐらいだ。この手の本に手を出すということはそういうルールに従うことを意味する。

作者は物語の構造を大きくひっくり返すのだが、全然筆力が足りてないので唖然としてしまった。解説するとネタバレになってしまうので書かないが、じゃああれはなんだったの?とか、逆に敵との関係が甘ったれすぎてたり、主人公がなぜそこまで熱くなれるのかどうしても納得できなかったり、ヒロインの感情にもまったく説得力がなかったりと散々だった。っていうかプロットが大胆過ぎてそもそもムリがあるというか。

作者は多分この作品で三つの大転換を用意していて、先のはその最初の一つなのだが、二つ目は良かった。これが1巻で一番盛り上がるところになっている。場所や時制や話の流れを時々見失ってしまって物語に集中しづらかったけど、なんだかんだで作品を盛り上げてうまいこと着地させてくれたなあと思った。

最後の三つ目の転換、これもなかなか味わいがあって感動的だった。でも正直ちょっと話を微妙にしてしまったと思う。ただ、そのおかげでこのあとどう話が続いていくのかちょっと気になってしまう。この転換転換がなかったら、あーつまらなかった、ポイ、で終わってしまう作品なんだけどなあ。まあ多分結局捨てるとは思うけど。

中二病的な魅力のある設定と大胆なプロットは結構いいと思う。キャラ設定も性格づけ以外はいい感じ。でも描写がプロットについていってないし、キャラの描き方が雑なところに難があって、私はもうこの先を読む気は起きないなあ。

それともこれは単に好みの問題で、私の好きな妄想と一致しなかっただけなのだろうか。にしてもなぜこの作品は売れたんだろう。この手の作品でもっとも重要なヒロインのキャラ造形が微妙なのに。うーん。
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