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NHKにようこそ!
大学を中退してひきこもりを続ける22歳の主人公の青年・佐藤が、形は違えど似たような悩みを抱えて生きる人々と嫌々ながら付き合い、笑ったり悩んだり騒動を繰り広げたりする小説。

同名のマンガやアニメの原作小説でもある。

私はアニメ⇒マンガ⇒小説という順番で読んだのでその順に簡単に感想を書くと、アニメは一番完成度が高くてまとまりがよく、マンガは一番大胆で文学的だが作品に大きな波があり、小説は映画のようで思っていたより感覚的だった。

正直アニメ版が小説とマンガの良いとこ取りをしているのでこれだけ見れば良いと思う。

原作小説の良いところを挙げておくと、主人公たちが薬を使ってトリップしている描写が、いつのまにか前日の出来事を思い出す描写につながっているところが、現実の不確かさをとてもリアルに描き出しているように思えてちょっと感動した。

私はこの原作小説にもっと事細かで内省的な記述を期待していた。そういう意味では私の期待は裏切られたのだが、感覚的で山があって読後感が気持ち良かった。

地方から出てきて一人暮らしをしている人だったらもっとこの作品を楽しめると思う。
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