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野ブタ。をプロデュース ドラマ版
クラスの人気者の主人公・桐谷修二が、転校してきたさえない女子学生・小谷信子・通称野ブタをクラスの人気者にしようとする話。この二人に金持ち息子で変人の草野彰が加わり、三人の仲良し物語になる。いじめや青春のほろ苦い思い出を扱ったドラマ。

学校の空気感が絶妙だと思う。結構出来すぎな感じはするが、私の高校時代にもあったような普遍的な何かが確かにここにある。

彰がやっている「コン」とか「だっちゃ」とかは全部役者が考えたらしい(とWikipediaにある)。現役に近い役者でなければ出せない良さがある。

ヒロインの小谷信子こと堀北真希がいい味だしている。本当は正統派の若手女優なのだそうだが、根暗な女子学生を演じている。堀北は現在放映中のドラマ「鉄板少女アカネ!」にも出ているが、髪を上げていて細面の顔がなにか物足りない。根暗な野ブタのほうがかわいかった。

まず第一話と第二話で、いじめられる野ブタを影ながら支えて解決に導く様子が最高。修二はクラスのみんなから嫌われたくないので露骨に助けることが出来ない。そういうしがらみがあってもすっと解決するのが気持ちいい。そして第三話ではそんな修二がみんなにいい顔をしすぎてピンチになるが、他の二人だけでも立派に乗り切る。

後半に入り、みんなにいい顔をしていた自分に修二が疑問を持ったり、ふとしたきっかけで修二が友達がいのないやつだと思われてみんなから無視されたりしていくうちに、本当の友達とはといったテーマが出てくる。

どの話もいい。いじめをしてきた相手にも愛があったり、修二の微妙な葛藤をあらわした生徒手帳には思わず声を出して笑ってしまったがそのあとニヤリとさせられたり、人の微妙な機知がなんとも美しい作品だ。人によっては本当に微妙に思うかもしれないが、私はこういうのを味のある作品だと思う。担任教師が昔書いた恥ずかしい詩集が、捨てようと思って止められ忌野清志郎の演じる本屋で売られ、それを生徒たちが買って大ブームになるところとか、ほんと今これを書いてても微妙なエピソードなのだが、この雰囲気がとてもいい。

恋愛も描くかと思いきや、安易にそれに流れず、友情を深く描いている。こういう人間関係を築くことが出来ればどんなにいいだろう。「マリア様がみてる」を思い出した。

気に入らない点もある。教頭のキャサリンのすべて分かってます的なところとか、現代の学生のイヤな部分を肯定的に描いているところとか、いじめの黒幕がエキセントリックなところ。題名。この狙った題名のせいで初放送時に私は前半部を見なかった。

主演がジャニーズで売り出し中のKAT-TUNの亀梨というのを割り引いても、この作品が大ヒットしたのは視聴者がちゃんと見ていたからだと思う。良い作品を作れば数字が取れるのだということをもっと製作者は考えて、これからも良い作品を見させて欲しい。
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